“まほら”とは、[まほろば」の原語で、すぐれたよい所、ひいでた国土を表します。
万葉集、山上憶良(やまのうえのおくら)の文に出てくる言葉です。
美しい山々に囲まれた豊穣の地に山形・高畠町「まほろばの里」です。
英国の女性紀行作家イザベラ・バードは、明治時代の東北地方や北海道、関西などを旅行し、その旅行記「Unbeaten Tracks in Japan」(日本奥地紀行)の中で、日本を安全で心温かなおもてなしの民であると絶賛しています。そして高畠も訪づれ、この地を「エデンの園」とし、その風景を「東洋のアルカディア」と評しています。
宮崎駿監督のアニメ「となりのトトロ」の風景モデルとなり、有機農業の理念を語る青年との恋物語「おもひでぽろぽろ」の原点ともなった農村です。
現代の桃源郷を誇りに、これからもこれを守り続けたい日本の故郷・農村の一つです。
●大きな大きな赤松と欅の大木 ●大きな大きな藁葺き屋根の家 ●大きな大きな目をしたベコ ●大きな大きなすももの木 ●お蚕さんの桑葉を貪る音 ●清流での渓流魚つかみ ●夏の蔵の涼しさ ●仏間の静寂さ ●初恋の想い出 |
●夏の落雷と稲光 ●畑でのスイカ割り ●蝉捕りに夢中の夏 ●堤燈行列のお盆の夜 ●世界地図を描いた寝床 ●稲穂が頭を垂れる田んぼ ●山盛りのトウビキやスイカ ●今でも落ちてきそうな夜空の星 ●完熟トマトを畑で内緒でほうばったあの頃 |
<まほろばの里は牧歌的で素朴な懐かしい故郷> 「まほろば」とは古事記や万葉集に出てくる古くからの言葉で 「周囲を丘や山々で囲まれた、実り豊かな土地で住みよいところ」 として実り多き豊かな里として知られています。 一帯には洞窟や岩陰群、古墳群が点在、縄文創期(約1万年前)から 人々が住みついてきました。
「山の民・田の民・海の民」のバランスの中で、昔から森の中にカミを見出して、自然と共に生きる人のありようを大切にしてきました。 ところが、このバランスの中で生きてきた日本の民は、新たな「都会の民」の登場により、そのバランスを失っていきました。 山は荒廃し、雨が降ると大量の洪水となり、都会の民の生活に大きな経済的損失をもたらす。 あるいは、川の水が汚染されれば、植物プランクトンが減り、都会の民の生活だけでなく、海の民の生活を脅かすことになる。 この対応のため、都会の民は、ダムや排水処理施設を性急に建設しては、その場しのぎの策を講じてきた。 山はまさに土のお山になる。都会からダンプが行き交い土のお山を作る。 この策のため、ますます山の民・田の民・海の民のバランスを崩す結果となった。 もはや、日本の民には、森はカミの棲む処という認識が稀有になってしまったのか・・・持続可能な社会を実践にしてきた日本の民 後世の子供たちの財産が取り返しのつかないものになる前に有機農業を通じて、このあたりの所から再認識をして行きたい。 |