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「有機農業」の定義は明確ではありませんが、農薬や化学肥料を使わないで行なわれる農業、あるいは減農薬、低農薬、減化学肥料などの生産も含まれると思います。いずれも、昔ながらの土壌の力(地力)を最大限に活かしてきた農業が有機農業の原点にあると考えています。最近の食への安全神話の崩壊、世界的な人口増やCO2増による気候温暖化などを背景に、大量生産・大量消費という食料生産の仕組みを見直す時期にあるかと思う一方で、経済のグローバル化の潮流の中で、昔ながらの日本の農業はますます厳しさを増してきています。
私どもが考える「提携」は単なる「農作物の産地直送」ではなく、お互いの顔が見える関係、援農など人と人との友好的つながり(有機的な人間関係)を築く中で進めて行きたいと思います。特に、都会で生活している皆様へは「私達が自給する農家の食卓の延長線上に、都市生活の食卓をおきたい」、あるいは可能であれば、時間の空いた夏休みなどには「一緒に農作業をして汗を流して頂いたり、語り合うことを通じて育成や収穫の感動を共有して頂ければ」と思っています。
共に有機農業を体験、共有し、後世に引き継ぐ里山保全など自然をも大切に維持する考え方も持ち備えていただくことも望んでいます。
これこそが持続可能(サステナビリティ)な仕組みの一つであると考えています。また、このような「いのちの繋がりの連携」(誠の連携)があれば、昨今の大規模災害などにも対応可能なレジリエンス(復元力)機能の一助にもなるものと考えています。
引き続き、有機的な環を拡げていく所存ですので、よろしくお願いいたします。
令和3年 元旦 山形高畠町上和田 藤助